Script Acting Therapy~脚本演技心理療法(3)――傷ついたあなたの心

2025年8月2日 22:14

 家族や家族以外の誰かに傷つけられた、経済的に苦しくて法に触れるギリギリを歩いてきた、自分の努力が報われずに希望が持てない等々――世の中には、様々なカタチで刻まれてきた心の傷があると思います。

 よく、「私はあなたよりも不幸だった」と言う方がおられますが、私には誰かと比べる必要はないと考えています。

 というか、比べられませんよね。
 だって、必死に全身で悩んでいるわけですし。
 誰だって、苦しいわけです。

 さて、今、皆様は、心の傷とどのように向き合っていますか?

 その傷のせいで、今も人生が滅茶苦茶になっているのでしょうか?
 それとも、その傷を乗り越えて、幸福感を得ることが出来ているのでしょうか?

 心に傷を負ってから何年も経つのに、カサブタにもならずに血が噴き出している方もおられると思います。

 でも、心が傷つかない人生なんか、あり得ないと思いませんか?

 「心の傷がない世界」を想像してみてください。
 そこは、ユートピアでしょうか?

 答えは「NO」。

 例えば、「死ね」と言われても(言っても)、傷つかない。
 大切な人を殺されても(殺しても)、傷つかない。

 優しさも愛もなく、ただひたすら強欲のまま、傷つけあいながら(といっても、傷ついてないんですけどね)生きている世界。

 ホモサピエンスが手に入れた幸福感は、手を取り合いながら、愛を感じ、仲良く暮らすところにある。無自覚かもしれないけれど、潜在意識ではそのことを知っている。だから、群れることを選択して、進化したのではないか、と私は信じています。

 だからいいんですよ。傷ついても。
 
 問題は、そこからどうやって立ち上がっていくか、なんです。

 Script Acting Therapyは、せっかくのセラピーなら楽しんでみませんか?というのが原点なわけで。

 私はうつ病で数十年間も苦しんできました。つまり、当事者だったんですけど、そんな私を救ってくれたものの一つが、演劇だったんです。

 「演劇なんかで私の深すぎる傷は消えない!」とおっしゃる方がいると思います。

 でも、心理療法と相談者様の間には、好き嫌い、向き不向き、相性、いろんな条件があります。

 もし、あなたが演劇――演劇ではなくてドラマでも構わないのですが――で感動して泣いてしまった経験があるのなら、自分が発するセリフに感情を乗せることが出来るかもしれない。

 そのとき、あなたの心の底に沈んでいたどす黒いものが、口から外に飛び出してくるかもしれない。

 そうしたら、嬉しいと思いませんか?

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